おきなく

「絆深(きずなみ)」の定義

「絆深(きずなみ)」── それは、人と人とのつながりを、互いに調整しながら紡ぎ続ける関係性を表す言葉です。

一般的に「絆」は強く結ぶものと考えられがちですが、私はそれを単なる固定された結びつきではなく、常に変化しながら深まるものと捉えています。

「絆深」の本質とは?

「絆(きずな)」という漢字を分解すると、「糸」と「半」。

これは、二人の人が一本の糸を半分ずつ持ち、互いに調整しながら支え合っている状態を表していると考えます。

もしどちらか一方が強く引けば、絆の糸は切れてしまう。

だからこそ、お互いがバランスを取りながら調整し合い、関係性を深めていくことが大切なのです。

「日常」は、当たり前ではない

私はかつて13年連れ添った妻を病気で亡くしております。

それまではこの生活は共に歳を重ねていくまでずっと続いていくものだと思っておりました。

亡くなってから気づいたのです。

その存在が精神的にも肉体的にも大きく支えてくれていたこと。

心臓に持病を抱えていた妻とは、世の中の人たちとは、違う夫婦の形を築いていました。

失ってから私はたくさんの後悔をしました。

「絆深」が生まれたきっかけ

周りの人たちの励まし、支えによって少しずつ取り戻してきた私は、
これからは極力後悔をしない人付き合いをしていきたいと考えるようになりました。

そして、人に影響を与えるのであれば、良い影響を与えていきたい。

相手の個性を全て受け止め、共に成長していきたい。

そして何より。

いずれ人には別れが来ることから目を背けず、最期の別れを迎えるときに1番良い関係性であり、
共に過ごしてきた時間に労いと感謝を持って別れていける関係性を築いていきたいと
強く感じるようになりました。

その最期の瞬間を想定しつつ、そこに向けて今、共に過ごしている時間を大切に重ねていける関係性を築いていくこと。

この考えを一言で表すために「絆深」という言葉が生まれました。

「絆深」が伝えたいこと

「絆深」は、単に絆を強めることだけを意味するのではありません。

人生は、生まれ、成長し、そしてやがて終わりを迎えます。
その中で出会い、影響を与え合った人々とのつながりは、常に変化しながら深化していきます。

そして、いずれ必ず来る最期の別れを最高の関係性で、言い換えれば、その時が幸せの絶頂になれるような関係性を築いていく。

だから今のこの瞬間を大切に積み重ねていくことができるようなると信じています。

たとえ物理的に離れても、絆の糸は目に見えない形でつながり続け、この世を超えて存在することもありえるのです。

絆は、深化し、次元を超えるもの

「絆深」は、単に「絆を強める」ことを指すのではなく、時間の流れとともに強くなったり、柔らかくなったりしながら、その都度、最適な形に変化していくものだと考えます。

この言葉に込めた想いを共有し、共感してくださる方々に、「絆深」という言葉を大切に使っていただければ幸いです。

上部へスクロール